inドイツ_ケルン

3/13朝から天気が良くない。まずは632年の歳月をかけて完成したドイツ最大のゴシック建築であるケルン大聖堂へ。実は昨日の夜にちらっと見ていた。中央駅を出るとちょとした広場になっていて目の前には大聖堂が聳えている。所々に外壁補修中の箇所はあるものの、駅を出て突如目の前に現われる大聖堂は圧巻である。南塔の展望台へ行くため509段の階段を登り始める。これが意外にしんどい。くるくると何の景色も見えないところをひたすら上るので精神的に疲弊する。途中に鐘を鳴らす空間があるのだが鐘がデカイ。ヨーロッパの教会を数多く見てきたが鐘を見るのは初めてでちょっと感動だ。展望台まで上るが網で囲まれていてあまり景色は良くない。代わりに展望台のいたるところに書かれた落書きを目にする。なんだこれは!仮にも世界遺産にまでなった歴史ある建造物になんてことを。歴史に名を刻んだ建物に自分もあやかりたいのか、全くもって理解し難い行為である。
ケルン最大の目的であるピーターズンドール設計、ケルン大司教所属の美術館である「コロンバ(Kolumba)」へ。コロンバは中世の教会、ローマ時代の遺跡、チャペルと幾層にも重なった歴史ある建造物の上に炭焼きのレンガを編み込むように建てられている。1階の吹抜け部には遺跡がそのままの状態で保存されており、穴の開き具合も綿密に設計された炭焼きのレンガの外壁から漏れる光をズンドーがどのようにイマジネーションしたのかが最も見たかったところでもある。しかし外は雨だ。薄っすらと光は漏れるものの予想以上に薄暗い。それはそれでローマ時代の遺跡を展示するに相応しい空間となっているもののやっぱりちょっと残念ではある。光をテーマとするような建物を見学する際に雨や雪に遭遇すると自然現象とはいえ腹が立ってくる。2,3階はギャラリーで中世から現代までの作品が展示されているようだが知識不足でよく分からん。上層へ上がる階段がとても繊細で素晴らしく見入ってしまう。木手摺はしっとりと手に馴染む形状で気持ちが良く、階段と壁の端部は巾木がないのは当然としてスリットが入っていて階段を重さを消している。この手法は展示空間でも使われていて床全体が浮いているようにも見える。家具やドアハンドルに至るまで全て特注品でどこを見ても隙がない。展示内容によって変わる空間、おそらく作品を照らす照明の照度や角度、落ちる陰影まで計算されているのだろう。どこを見ても考え抜かれているようで一切妥協がなく惚れ惚れしてしまう。自ら「100%満足している」と言い切っただけのことはある。この建物の詳細図欲しいんだけど誰か知ってる?auに掲載してたっけな〜。
ドイツの列車も安い上にかなり快適だ。ユーレイルパス+予約料として5ユーロ支払ったのだが、なんと6シートある個室に俺一人。アムステルダムまで3時間程度かかる列車移動もこれなら快適だ。
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