inイタリア_フィレンツェ→ヴェネツィア1

3/1午前中に街を2時間程散策するが特に見所があるわけではない。石畳の細い路地を車がひっきりなしに通り過ぎていく。排気ガスで喉が痛くなってくるし、なんだか頭痛もしてきた。15時半のヴェネツィア行きの列車に乗る予定だったが10時半に予定を変更してもらう。変更手数料を取られないのは有難い。列車に乗ること2時間でヴェネツィアに到着だ。ヴェネツィアは一目で気に入った。運河を行き交うゴンドラやヴァポレット(水上バス)に美しい街並み。そして何より車が一台も走っていないというのが素晴らしい。世界で最も美しい水の都というのも納得だ。
まずは宿探しだがこれが意外に大変だ。ヴェネツィアはイタリアで最も物価が高い。その上この美しい街へ訪れる観光客は1年中絶えることがないため宿の確保が非常に難しい。とりあえず調べた中で最も安かった30ユーロの宿に行くが満室とのこと。しかし親切にも駅近で別の安い宿を教えてくれた。とりあえず行ってみるとなんと1泊21ユーロとヴェネツィアでは破格の安さだったので2泊することに決定。準備を済ませさっそく街へ繰り出す。駅から数分歩きカラトラバ設計の橋を渡るとヴァポレットの始発であるローマ広場へ到着する。まずはヴァポレットに乗り大運河を下りながら水の都の眺めを楽しむ。どこを切り取っても絵になる風景だ。
「プンタ・デラ・ドガーナ(Punta della Dogana)」は歴史的建造物である海の税関だった「Dogana di Mare」をプランタン百貨店の創設者フランソワ・ピノー(Francois Pinault)氏が安藤忠雄にリノベーションを依頼。2009年のビエンナーレ開催に併せて美術館として再生した。厳しい法規制の中、既存の外壁はほとんど手を加えず内部に安藤忠雄お得意なミニマムなコンクリートが挿入されている。特に印象的なのはエントランスと展示空間を仕切る赤と白のビーズのカーテン、カーテンを潜り2階へと続くコンクリートの階段。この階段が非常にシンプルで美しく空間全体を引き締めていた。また展示空間を切り取るようにアーチ型の窓から見えるヴェネツィアの風景はそれ自体がアート作品となっていた。構成は非常にシンプルで展示ごとのシークエンスも分かりやすい。展示内容も現代アート作品が主で楽しめる内容だ。今回の旅で見た美術館の中で最も感動した美術館だ。写真撮影禁止だったのが非常に残念だ。
「パラッツォ・グラッシ(PARAZZO GRASSI)」も同じくピノー氏が安藤忠雄にリノベーションを依頼。18世紀後半に建てられた邸館を美術館として再生した。こちらはイマイチだった。建物自体は新古典主義の威厳ある建物で見ごたえがあったが作品も内部空間もどうも好きになれない。ただ夜景はとても幻想的で美しい。ということで終了。
写真は上からフィレンチェのトラム、橋。ヴェネツィアのカラトラバの橋、プンタ・デラ・ドガーナ、パラッツォ・グラッシ。
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