inモロッコ_ワルザザート_アイト・ベン・ハッドゥ

2/7朝食を済ませバス停へ。アイト・ベン・ハッドゥに行きたいのだが交通の便が悪い場所にあるらしく、タクシーで行くと往復3000円くらいかかってしまうらしい。しかし地元の人の行きかたとして近くまでマラケシュ行きの民営バスで行き途中で降ろしてもらい、そこからタクシーで行くと往復300円程度で行くことが可能なのだ。ちなみにモロッコでは国営のCTMと民営バスがあり両者の違いはCTMのほうが移動時間が早くほんの僅かばかり値段が高く快適というくらいだ。基本長距離ではCTMを利用している。
昨日知り合った学生二人組とタクシー代を安く済ませるため一緒に行くことに。バス停で集合してバスに乗ろうとするとバスはあと1時間は来ないと言われた。待つのは時間がもったいない。3人いればタクシー利用も値段次第では可能だ。タクシーの運ちゃんの言値は300DH(約3000円)。ここからが戦いだ!最終的に200DHまで値切ることに成功し一人67DHでアイト・ベン・ハッドゥまで往復してくれることに。アイト・ベン・ハッドゥは世界遺産にも登録されており日干しレンガ造りのクサル(要塞化された村)だ。映画のロケ地としても利用され最近ではハムナプトラ2などが有名だ。タクシーを降り民芸品売り場を通り過ぎると突如砂漠の中に巨大なクサルが現われる。川を渡ると高い城壁と一定の間隔で配置された銃眼が目に付きここがクサルなのだと認識させられる。巨大な城門を潜ると中は迷路のようになっていて頂上に上がるまでに1時間くらい要した。実際にはそれほど見所がある建物だとは思わないが単純に凄い。私的には対岸から見るアイト・ベン・ハッドゥが周りの風景と一体となり一つの芸術作品を見ているようで好きだ。
街まで戻り学生と別れ、俺はモロッコで活躍している建築家の森分氏の家にホームスティさせてもらうために森分家へ。森分家は街から少し離れたところにありなんだかんだで歩いて30程かかった。残念ながら森分氏は仕事で不在とのこと。モロッコ建築についていろいろ話が聞けると思っていただけに残念だ。しかし森分家には森分氏の奥さんや子供、お手伝いさんなどがいて温かく迎えてくれた。モロッコ人に囲まれ短い期間ではあるが一緒に寝食を共にすることはとても貴重な経験だ。しかも1泊200DHで3食付きというとても良心的な価格だ。街の安宿に泊まり大衆的な店で食事をするのと変わらない。さらにここで新たな情報をゲット!森分家からさらに30分歩いたところに山があり、そこの頂上からの眺めが最高とのこと。すでに16時、しかしすぐに出発すればまだ間に合うはずだ。急いで準備をして出発。そこまで高くない山で17時過ぎには頂上に到着した。途中ガラスの破片や細かいガレキなどが多いため絶対にビーさんでは行かないこと。もちろん俺はトレッキングシューズだ。頂上から見る景色はまさに絶景。アトラスの山々に囲まれ所狭しと建てられた日干しレンガの家々は夕日に照らされ幻想的な風景を創り出していた。誰もいない頂上でワルザザートの街を眺めつつ、一人記念撮影するのは地味に楽しいものだ。森分氏には会うことができなかったが森分家に来たからこそビューポイントに行くことができた。普通なら街から出ることなく砂漠の起点として通り過ぎてしまうところだが、一つの選択が色々な経験に繋がり旅は続く。それが面白いのだ。
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