inイタリア_ミラノ

2/22寝台列車で15時間、ミラノに到着。荷物を駅に預けさっそく観光へ。外は小雨が降っているがヨーロッパに入ってから雨に慣れてきたようだ。晴れならラッキーくらいな感覚になってきた。
イタリア最大のゴシック建築であるドゥオーモは完成までに500年の歳月を要したという。現在その過程を実行中のサクラダファミリアとは比べるところではないが完璧なプロポーションに息を飲むほど美しい彫刻、神秘的で荘厳な雰囲気の内部空間は明らかにサクラダファミリアを見た時の非ではない。そして改めてキリスト教の偉大さに感嘆させられる。
ヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガレリアは俺が今まで見た中で最高のハレの空間を創り出していた。空を覆うパサージュは雨だろうと関係なく光を通路へ導いてくれる。オープンテラスでは人々は楽しそうにお茶をしながら会話に夢中だ。重厚感あるアーチを描いた石はガラスファサードの店舗を引き立て、完璧なまでに統一されたサインはヴィトンだろうがマックだろうが変わらず同じレベルに引き上げ統一された美しい通りを作り出している。歴史ある建築物と最先端のファッションを併せ持つミラノに相応しいアーケードだ。歴史ある本物を見てしまうとどうしても日本の模倣されたアーケードが陳腐に見えてしまう。模倣ではなく日本には日本のオリジナリティあるモノを作り出していかなければならない。それは可能なはずだ。
アルドロッシ設計のガララテーゼ集合住宅へ。ヨーロッパ建築案内の地図のみコピーして持参していたのだがどこかで紛失。全く記憶していなかったため諦めかけたその時、ヨーロッパ建築案内を広げた一人の青年を発見。最寄駅を聞こうと声をかけると彼も今から行くところだったらしく一緒に行くことに。早稲田の学生だ。早稲田の建築学生に遭うのはすでに2人目。アルドロッシの作品を最初に見たのはイルパラッツォだったためその違いに驚きもした。まあイルパラッツォが特殊なのだろう。ガララテーゼ集合住宅は真っ白な空間で整然と並べられた薄い壁柱が特徴的だ。直線のみで構成された空間は雨の影響もありどこか寂しげで集合住宅というよりは病院に近い。同じ敷地にはほとんど同じ年代に建てられたカルロ・アオモニーノ設計の集合住宅がある。こちらはガララテーゼと構成は似ているものの曲線も多用しカラフルな色使いで楽しい印象を受けた。ただかなりの凹凸や無駄なピロティがあり少しやり過ぎな感じがしたのも事実。
ギリギリまで街を散策し、今日中にフィレンツェへ行くため駅へ。出発15分前だ。列車に飛び乗り走ること2時間フィレンツェに到着。とりあえずガイドブックに乗っているユースへ行くと部屋に空きがあったのでここに決定。フィレンツェは後でまた見るとして明日朝一でローマに出発だ。それにしてもこのOstelloArchiRossi(オステッロ・アルキ・ロッシ)というユース、部屋は6人部屋だがベッドは清潔でWi-Fi可、朝食と夕食付きで20ユーロはお得すぎる。
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